シナモンはクスノキ科の常緑樹で、乾燥させた木の皮をスパイスとして使います。古代からアジアや中近東、地中海沿岸など広い地域で好まれ、日本でも桂皮やニッキと呼ばれて親しまれています。
~シナモンの栄養成分~
シナモンにはカルシウムや鉄、ビタミンB2などが含まれていますが、シナモン自体たくさん摂取するものではないので、これらは参考程度です。注目は微量成分のケイヒアルデヒド。
~ケイヒアルデヒドとは…~
ケイヒアルデヒドとはシナモンに含まれる精油成分で、甘い香りとほのかな辛みの素です。
血液の循環を良くし体をあたためる働きや免疫力を高め、炎症を鎮める働きもあり、風邪の初期症状に作用します。
●今日の料理
シナモン香るカレー
1、玉ねぎ、りんご、にんじん、エリンギは1cm角程度に切り、にんにくとしょうがはみじん切りにする。
2、オリーブオイルで1のにんにく、しょうが、玉ねぎを炒め、充分炒めたら合い挽き肉を加える。火が通ったら1のりんご、にんじん、エリンギを加えてさらに炒める。
3、シナモンとカレーパウダーを加え全体がなじんだらトマトピューレを加える。
4、水、コンソメ顆粒を入れて時々混ぜながら弱火で30~40分煮込む。
5、仕上げにプレーンヨーグルトを加え、塩で味を調えて出来上がり。
ポイント…充分煮込んで仕上げる。
6、ターメリックライスを作る。米をといで炊飯器に入れ、目盛りより少し少なめに水を入れる。ターメリックを加えて混ぜ、バターをのせて普通に炊く。
シナモンココアケーキ
1、バターを室温にして柔らかくし、泡立て器で充分ホイップする。きび砂糖、塩を加え、さらにふんわりするまでホイップする。卵と卵黄をよく混ぜ、ボウルに少しずつ加えて混ぜる。
2、コーンスターチ、ココアパウダー、シナモン、ベーキングパウダーをふるい、1のボウルに2回に分けて加えて混ぜ、型に流す。
3、170℃のオーブンで17~20分焼いて、出来上がり。
ポイント…バターをしっかりホイップする。
春菊の原産地は地中海沿岸といわれ、春に黄色い花を咲かせることから、この名が付けられました。
日本へは室町時代ごろに伝わったようで、古くから親しまれている野菜ですが、原産地のヨーロッパでは観賞用で栽培されているだけです。
~春菊の栄養成分~
春菊は緑黄色野菜の中でもカロテンの含有量がトップクラスで、ほかにビタミンB1やビタミンC、またカルシウムや鉄といったミネラルも豊富に含まれており、非常に栄養価の高い野菜です。注目はカロテンとビタミンC。
~カロテンとビタミンCの働き~
カロテンは野菜や海藻などに含まれるビタミンAの素となる成分で、皮膚や粘膜を丈夫に保つことで、風邪などのウィルスの侵入を防ぎ、免疫力を向上させる働きがあります。
ビタミンCは白血球などの免疫細胞を活性化させ、侵入してきたウィルスを撃退する働きがあります。
春菊は風邪に対して防御と攻撃の2つの働きを持っています。
●今日の料理
1、春菊はよく洗ってしっかり水切りし、小口から細かく切る。ザーサイ漬けはざく切りにする。
2、ボウルに豚ひき肉と1の春菊、ザーサイ、ゴマ油、塩、こしょうを入れてまとまるようにこねて6等分する。
3、中華まんの皮を作る。薄力粉、強力粉、砂糖、塩、ドライイースト、ベーキングパウダーをボウルに入れてぬるま湯を混ぜ、こねてまとまったらゴマ油を混ぜる。5分ほどよくこねて乾燥しないようにして2倍程度に膨らむまで発酵させる。(温かい場所で1時間程度)
4、発酵した3の生地のガス抜きをして6等分し、軽く丸めてクッキングシートとラップを重ねて10分ほどおく。
5、2の春菊の具を4の生地で包む。クッキングペーパーを10cm角に切り、春菊の具を包んだ春菊まんをのせてラップをかけ20分ほど2次発酵させる。
6、蒸気の上がった蒸し器で13~15分蒸して出来上がり。
ポイント…皮は途中で乾燥させないようにする。
春菊の納豆和え
1、春菊は沸騰したお湯でさっとゆでる。すぐに冷水にとって冷まし、軽くしぼる。2~3cm長さに切る。
2、納豆にタレを混ぜる。
3、1の春菊と2の納豆をよく混ぜる。
4、器に盛り、焼き海苔を細かくちぎってのせて出来上がり。
ポイント…春菊をゆですぎないように。
米粉とはお米を粉にした食品で、もち米を原料にした白玉粉や道明寺粉、うるち米を原料にした上新粉などがあります。
現在、日本における米の消費の落ち込みや小麦の価格高騰によって注目の食材です。
~米粉の栄養成分~
主成分は炭水化物で、ほかにカルシウムや鉄といったミネラル、疲労回復のビタミンB1や成長促進のビタミンB2なども含まれます。
脳は炭水化物から分解されたブドウ糖が唯一のエネルギー源なので、不足すると集中力低下のおそれがでてきます。
米粉はご飯よりも消化がいいので、勉強のおやつにもおすすめ。
●今日の料理
もち米粉つみれ汁
1、鶏もも肉は余分な脂を取って、うす切りにする。まいたけは一口大に分け、ネギは斜め薄切り、セリは2cm長さに切っておく。
2、だし汁に1のまいたけを入れて沸騰させ、1の鶏肉を加えて酒、しょうゆ、塩で味を調える。
3、もち米粉、片栗粉、塩をあわせ、熱湯を加えて混ぜる。手で触れるようになったら軽くこね、素干し海老を混ぜる。
4、2の汁を軽く煮立たせて、3のもち米粉のつみれをのばしながらちぎって入れる。1分程度煮て1のネギとセリを入れて火を止める。
5、器に盛り付けて出来上がり。
ポイント…生地がべたつかないように熱湯の量を加減する。
上新粉でインド風デザート
1、小鍋で上新粉と砂糖を混ぜ、水を少しずつ加える。牛乳とカルダモンを加えて火にかける。
2、沸騰したら弱火にし、とろみがつくまで煮詰めて火を止める。
3、粗熱をとって冷蔵庫で冷やして出来上がり。
ポイント…焦がさないように煮詰める。
ほうれん草の原産地は西アジアといわれ、現在のイラン(昔のペルシャ)を「ほうれん」と呼ぶことが語源となっているようです。
日本へは江戸時代に中国から東洋種が伝わり、現在では東洋種と西洋種の交配種が主流となっています。
~ほうれん草の栄養成分~
ほうれん草は緑黄色野菜の代表ともいえる野菜なので、免疫力アップのカロテンが豊富に含まれ、ほかにビタミンCや鉄、カルシウムなどのビタミンミネラルが数多く含まれています。注目は鉄と葉酸。
~鉄と葉酸の働き~
鉄は血液の素となる必須ミネラルです。赤血球のヘモグロビンの構成成分で、全身に酸素を運ぶ役割をします。
葉酸はビタミンB群に属し、ビタミン12と協力して赤血球を作り、さらに正常に機能させる働きがあります。
一般的な貧血は鉄不足によるものですが、葉酸やビタミンB12が不足すると悪性貧血のおそれがでてきます。
どちらも貧血予防に欠かせない成分。
●今日の料理
ほうれん草とコーン炒め
1、ほうれん草はよく洗い、熱湯でさっとゆでて冷水で洗う。軽く絞って3cm長さに切る。
2、フライパンにバターを溶かし、1のほうれん草とコーンを入れてさっと炒める。薄力粉を加え、粉気がなくなるまで混ぜる。牛乳を加え、沸騰させてとろみをつける。塩、こしょうで味を調える。
3、器に盛り付けて出来上がり。
ポイント…ほうれん草は炒めすぎないこと。
ほうれん草のスープ
1、ほうれん草はよく洗い、熱湯でさっとゆでて冷水で洗う。軽く絞って1cm長さに切る。卵はよく溶いておく。片栗粉は大さじ1の水で溶いておく。
2、水に固形ブイヨンを入れて沸騰させる。1の水溶き片栗粉をかき混ぜながら加える。再沸騰したら1の卵を少しずつ入れて軽く混ぜる。
3、1のほうれん草を加え、しょうゆと塩、こしょうで味を調える。器に盛って出来上がり。
ポイント…ほうれん草を入れたら煮すぎない。
エビの種類は世界中で2000種類以上あるといわれ、日本だけでも700種類ものエビがいるそうです。
日本のエビの消費量は30万トンにものぼり、世界でも有数の消費大国。
~エビの主成分はタンパク質で脂質は少なく、高タンパク低脂肪のヘルシーな食材といえます。また、カルシウムや疲労回復に働くビタミンB1、美容に働くビタミンEなども含まれています。注目はアスタキサンチン。
~アスタキサンチンとは…~
アスタキサンチンとはエビの赤い色の素となる成分で、エビやカニのほか、鮭やイクラ、鯛などにも含まれている成分です。
活性酸素による体内の酸化を抑える働きがあり、動脈硬化や脳梗塞といった生活習慣病のほか、シミやしわを防ぐ美容作用、免疫力向上、目の機能を正常に保つ、不眠の改善などさまざまな働きが期待できる成分。
●今日の料理
エビのタルタル焼き
1、エビを洗ってヒゲや足を切る。殻ごと背側に切り込みを入れて開き、背ワタを取る。軽く塩、こしょうをする。玉ねぎとピクルスをみじん切りにする。パセリもみじん切りにする。
2、ゆで卵を細かく刻み、1の玉ねぎとピクルスと共にマヨネーズで和える。
3、エビに2のタルタルソースをのせ、1のパセリを散らす。200℃のオーブンで10~15分、エビに火が通るまで焼く。器に盛り付けて出来上がり。
ポイント…エビの背にまっすぐに切り込みを入れる。
エビマヨ
1、エビは殻を取り、背に切れ目を入れて背ワタを取る。塩とこしょうを振っておく。長いもは皮をむき1cm厚さの半月切りにする。レタスは5mm幅のせん切りにする。
2、マヨネーズ、ケチャップ、牛乳、コンデンスミルク、あればジンを混ぜてマヨネーズソースを作る。
3、エビの水気をふき、片栗粉をまぶす。
4、フライパンに油をあたため、1のエビと長いもを焼く。(中火で3~4分)
5、焼きあがったエビと長いもを2のマヨネーズソースで和える。
6、器に1のレタスを敷き、5のエビと長いもをのせて出来上がり。
ポイント…エビをカリッと焼き上げる。