先日、南部地方に伝わる伝統工芸品「八幡馬」について
わっちニュースで放送しました!
八幡馬を県内でただ一人、鉈(なた)の一刀彫で作り
名人と称されたのが大久保直次郎さんです。
しかし、直次郎さんは2022年12月に亡くなりました。
娘で八幡馬職人の優子さんが技術継承へ動き出している思いを
取材させていただきました。
私が初めて優子さんに連絡したのは、2022年の年末か2023年が始まったばかりの頃でした。
私は入社したばかりで、未熟な部分が多かったかと思いますが、そんな私にも優しく対応してくださったのをいまでも感謝しています。
優子さんが作る「小さい八幡馬」は本当にかわいくて、一目見たときからすぐにファンになりました。
背丈が3~6センチほどで、一般的な赤や黒だけでなくパステルカラーのものも制作しています。ほんっとうにかわいくて愛らしくて、温かみがある作品なのです!

ことし3月に初めてお会いすることができ、その時にくださった
この小さい八幡馬は私の宝物です!!

はっちにある「八幡馬列柱」はすべて直次郎さんが制作したのだそう
取材では、優子さんが自分の作品を作っているところや、
鉈彫りの練習をしているところを撮影させていただきました。

このときに直次郎さんが生前に作った八幡馬も見せていただきました。
優子さんが箱から丁寧に作品を出してくれた時に感じた迫力は忘れられません。
鉈ならではの荒々しさもあり、直次郎さんが命を吹き込んだような力強さも同時に感じました。
10月に櫛引八幡宮で開催された秋の例大祭での販売会も取材させていただきました。
見てください、この愛らしい八幡馬の数々!

優子さんの作品

直次郎さんの作品
私にとって八幡馬は「伝統的なもの」「縁起のいいもの」という印象がありましたが、
優子さんの作品はカラフルで、思わず手にのせたくなるような愛らしさがあり、八幡馬の可能性を感じました!

昔は、八幡馬を台車にのせた「親子馬」を子供たちが引いて遊んでいたそうです。
その車輪を、優子さんは刻印を押して八幡馬の台として使っています。
車輪は直次郎さんが残してくれたものなのだそうです。素敵ですよね^^
今回の取材を通して、地元には素晴らしい工芸品がたくさんあって
そこに思いをのせて作る素敵な職人の方がたくさんいるのだと知りました。
後継者不足や技術の継承など厳しい現状がある中で、
工芸品の魅力をもっと伝えていけたらと改めて思いました。
優子さんは鉈の一刀彫の修行中。
そんな優子さんがいつか、鉈でも作品を完成させることを楽しみにしています^^
放送された動画はYouTubeでご覧になれます。